歌に見る日本語と英語の違い

コンテンツサービス事業部の後藤です。

歌で日本語と英語の違いを考えるといっても大したことはありません。

機関車トーマスの一部について考察してみました。

最近子供が日英それぞれのトーマスの歌をCDでかけています。ディズニーなどのミュージカルもそうですが、歌詞はオリジナルの内容と同じにしなければなりません。訳歌です。

まず最初に耳についたのがトップハムハット卿の一言 「トーマスをみつけるんだ!」 です。   Where, oh, where is Thomas Song           トーマスはどこ?

正しくは 「(私たちは) トーマスを みつけなくては (いけません)。」ですね。日本語は省略が多いです。( )はなくても十分通じます。

これの英訳は ”We must find Thomas.”  または ”We have to find Thomas.”  とやれば満点でしょう。

ところが!英語的な表現をすると ”Thomas must be found.”  になるんですねぇ。

おっと!Be動詞+過去分詞=受け身 の形ですねぇ。。

訳すと「トーマスは見つけられなければならない!」になります。

日本語にすると妙な表現ですが、英語は主体をはっきりさせて表現する言語です。(いや、英語に限らず、日本語が特殊なのかもしれませんね)この歌の場合は、主人公はトーマスなので、トーマスを主語にして表現するというわけです。日本語では探される方が主語になることはまず考えられません。「発見される」という言い方はしますが、「見つける」のはあくまでも探す方が主体になると考えるのでしょう。

子供の歌ですが、よく聴いてみるとなかなか面白いです。訳者の苦労を感じられます。

もう一つは英語の ”Ready, set, go!” です。これは日本語にすると「位置について、よーい、どん!」ですね。 このリズム感・・・英語はテンポがあります。トン、トン、トン、です。日本語はテンポではなく、「間」があります。よーーーいの中に曖昧なリズムがあって、どん!です。 goとどん は同じ感じですが、そこに行きつく ready,set  が よーい に集約されるところ、ここに日本語の曖昧さと美しさを感じてしまいます。

Let’s  have a race    きょうそうしようよ

準備して、テンションを上げて飛び出すのが英語、間合いを取って立つタイミングを合わせるのが日本語、と言ったところでしょうか。

やれやれ・・・最近はトーマスの歌が頭の中をぐるぐるしています。無意識になると口ずさんでいる自分を発見して驚きます。

 

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