先日6月24日、関東学院大学さんと神奈川県中小企業家同友会が連携して実施している【神奈川の中小企業】講義シリーズに経営を実践する社長講師として登壇させていただきました。

私の担当テーマは「事業承継」。講義用の資料を作成しながら、改めて自身の歩みを振り返る機会となりました。

株式会社コンテックスは1983年に、サラリーマンを定年退職した父が創業しました。お客様に支えられて今があると日々実感しています。私が事業承継をしてからも20年を超えました。事業を引き継いだ当初は創業者の築いた基盤を守ることで精一杯でしたが、創業者がなくなった2011年からは自分本来の経営とはなにかを試行錯誤する日々だったと実感しています。

事業承継では、事業や契約、銀行口座や印鑑といった会社を象徴する物理な物を引き継ぐ部分と、会社文化や組織などの目に見えない事を引き継ぐ部分があり、特に後者は特に「ひと」が関わるために正解の型が見つけにくい。

最初の10年は、先代の想いを理解し体現することに注力しました。技術力と人間性を両立させる経営方針。これらを自分なりに消化し、社員に伝え続ける日々でした。時には「先代ならどうするか」と正直迷うことが多々ありました。それでも自分なりに解を見つけ、社員と一緒に行動しながら試行錯誤を重ねました。

その後の10年は、時代の変化に対応しながら事業を自分なりに変化させてきました。グローバル化、DX推進、女性活躍支援など、創業時には想像できなかった課題に挑戦。特にクラウド業務支援事業の展開やZoho導入支援は、従来の技術サービスに新たな価値を加える転機となりました。

講義で学生の皆さんにお伝えしたのは、事業承継の真髄は「不変の価値観を守りながら、時代に合わせて変化し続ける勇気」だということです。創業者から受け継いだ「価値を創造」という想いは変わらず、その実現方法は時代とともに進化させてきました。

事業承継は継続的な成長を促すプロセスだということ。次の世代にさらに発展した形でバトンを渡すため、これからも挑戦を続けてまいります。

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